「あらら、道に迷ったな。」

先日地元の地方裁判所の支部でいただいた裁判員制度
のバンフレットに記載されてあった地図をもとに車を
走らせていたのですが、目的地周辺の詳しいところ
まで把握していなかったので、迷ってしまいました。

雨が振っていたけど、あせることはなかったのですが、
時間に間に合うように行きたい性分なので、もっと
地図をよく見ておけばよかったと思いました。

目的地は、市の多目的ホールのようなところでした。
裁判についてですので、裁判所に関係あるようなところ
だとかってに思っていましたが、フォーラムということで、
空きのある広い場所はここぐらいしかなかったのでしょう。

玄関に近づいてみると、スーツを着た男性が、
「本日はどのようなご予定で、、」
『裁判員制度のビデオを見にきたんですが。』
「はい、それでは。はいって左に受付があるので
こちらにお進みください」
と丁寧に対応していただきました。

受付で、パンフレットとアンケート用紙、それにペンを頂き
まして、上映会場に入ったわけですが、
平日のフォーラム、説明会ということもあり、
仕事の合間に来れる日とか、よほどに暇な人しか来れない為か、
なぜか年配の方が多かったですね。
若い人は、(私を含めて)5人ぐらいしかいなかったようでした。

1時半からの説明開始ということで、
予定どおり始まりました。
後にメインイベントのビデオの上映。
まあよくある、警察や行政、公務員が作成するような
ちょっと歯の浮くようなビデオでした。
キン肉マンで例えるなら、
テリーマンやロビンマスクのように、
本来裁判員法の条文で書いてあるようなことを
分かりやすく説明するキャラクターがそこらかしこにいます。
うじゃうじゃいました。
なぜかちょっとにやけてしまう私。

放映時間は、69分ということで、
高校生の反応をする幼い私を、抑えてくれるもう一人の大人の私。

その69分後に、休憩10分。
休憩後、パワーポイントにて裁判官によるおさらい。
私、お待ちかねの質問時間はその後。

「質問あるかたは、どうぞ。」

私の経験では、日本人はこういう場で質問するのは、
大変苦手。しかし私は恥じらいもなく質問することが出来ます。
とりあえず目立つのは好きっていうところもありますが、
一笑いをとる余裕まではありませんでした。

しかも、私以外に質問したのは、
私の推測ですが、お一人ほどは『サクラ』がいたような気がします。
やけに法律知識に詳しい年配男性のビデオの足りないところを
補正するような質問。
うーん、どうも裏を読みたくなってしまう。

私の質問は3つ。

1つ目は、
裁判員制度の対象となる事件は、殺人、強盗致死傷罪とか、
刑罰の程度が比較的重いものということなので、
「裁判員制度の対象となる事件は例外なく
 裁判員制度を適用して第1審を行うのですか?」
何が聞きたかったというと、
裁判員制度をやると死刑になってしまいそうな事件だが、
裁判所だけで処理したいようなときに、裁量処理と称して
それを裁判所は自分で選択できてしまうのか、ということ。
要するに、
裁判員制度をしますといっておきながら、
やっぱりこの事件は裁判所で勝手にしますよってことにならないのか?

とりあえずすべての事件がその対象となるようですが、
裁判員に危険が及ぶ可能性が高いとか、特殊な事情で、
行う事を避けることもどうやら出来るようです。

2つ目。
ビデオでは、裁判員も裁判官と同じ位置に座っており、
被告人の親族も傍聴も出来るので、もしかしたら、
裁判員に対して、危害を加えようと意図する可能性や、
被告人の利益のために、手ごろな裁判員に接触を試みて
金銭の授与により、少しでも有利な判決を取り計らう
やからがいるとこも考えられるので、(かなり特異だと思うが)
「わざわざ法廷で顔を見せる必要はないのでは?」
ということ。
公判を傍聴し裁判員の顔を覚えて、帰りについてくることも
可能。裁判員法で、罰則はしっかりと設けられているとはいえ、
被告人のためになんでもするような人は、ゼロじゃないはず。
そういう危険があるかもしれないので、顔を出す必要はないんで
ないでしょうか、と。

『それにつきましては、(、、、)対処はします。』
と言われましたが、細かいところまでは考えてない模様。
裁判員なんて所詮素人なんだし、ありえない可能性というよりは、
起こりうることだと思うのは、私だけ?

3つ目。
判決で重い刑罰が科せられる事件のみが、当初は対象らしいが、
将来、公共性の高い事件や、行政の主要部分に関わる事件に
ついて参加したいという気運が高まったときは、
「対象となる事件の範囲は拡大される可能性はあるのか?」

『運用がうまくいけば、そういうことも考えられますが、
アネハの耐震偽装のような事件は、罪名自体はそれほど
大きいものではないので、今のところは対象とはなりません。
開始してから検討されると思います。』
と、いった感じで説明を受けました。

全般、分かりやすいものでした。
参加してよかったと思いました。

てか、私は裁判員を狙う事件起こると思いますけどねー。
思い込みが強いだけでしょうか?
なんか、引っかかるんだよなー。
今の世の中危ないし、モンスターペアレントみたいなのも
いっぱい増えてきたし。
まあ、いいや。どうせそんな事件が起こった「後で」
また対処するんだろうから。

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